期日:2017年3月25-27日 場所:アメリカ合衆国/ユタ州/モアブ
天候:晴れのち曇り 気温26度 コース状況:砂と岩
機材
バイク:SCOTT/スパークRC7002017 メインコンポーネント:シマノ/XTR
ホイール:シンクロスXRブースト
ハンドル、ステム、サドル、シートポスト:シンクロス/FL1.0
グリップ:エルゴン/GE1スリム
サスペンション:FOX RACING SHOX/(F)32フロートパフォーマンスエリート27.5/100mmブースト(65psl)コンプレッション+2/(R)FOX RACING SHOXヌードトリューションスコットカスタム100-70mm(100psl)
タイヤ:IRCタイヤ/ミトスXCチューブレスレディー27.5x2.25(1.8bar)
ヘルメット:SCOTT/セントリックプラス/ブラックRCイエロー
サングラス:OAKLEY/JAWBREAKER/Lenzグレー
バイクジャージ:ウエイブワン/レジェフィットスコットデザイン
シューズ:シマノ/SH−XC90
チェーンオイル:フィニッシュライン/セラミックワックス&ウエットルブ
サプリメント:グリコパワープロダクション
レース前)エキストラバーナー、ワンセコンドHCA
レース中)クエン酸&BCAA、ワンセコンドライチ
レース後)ゴールデンタイムプロテイン、ジョイントプラス、プロスペックグルタミン
サプリメント:パワーバー
レース前)パワージェルショッツコーラ&オレンジ
レース中)パワージェル/グリンアップル&バナナ
レース後)エナジャイズ/チョコ&バナナ、プロテインバー
装備品:トピーク/ニンジャTロード
結果:
ステージ1 ポキューパインリム(32.7km) /29位/68人 2:08:50(+17:36)
ステージ2 コロダインバッフス(33.15km) /28位/66人 2:07:58(+19:59)
ステージ3 マグセブン(36.9km) /17位/63人 2:13:46(+13:36)
総合24位/63人 6:30:35
アメリカ遠征の為の情報収集で大会日程を探していると、モアブでのステージレースを発見した。エントリー費も3日間で399ドル、ワンデーで89ドルと少し高めな設定。それでも、トラブル対処の為のライダーが数キロポイント待っていたり、同時に走っていたり、ポイントのエイドステーションもスポーツドリンクとエナジースポンサーであるハニースティンガーが用意されたりとチャレンジのハードルを下げてくれるサポートもあり、スタートでは、ジェル、グミと水かスポーツドリンク。ゴールエリアにもスナック菓子やパンのジャムサンド、バナナやオレンジと補給が用意される。友人の勧めもあり、迷いながらもエントリー。
トレイルガイドよりも自分のペースで走れて、楽しめる3ステージにワクワク感は止まらない。しかも、マウンテンバイク聖地のひとつに上げられるスリックロックを10年ぶり位に訪れて、今回のサブスポンサーであるポインズンスパイダーサイクルも健在である事はうれしかった。宿はかなりリゾート化した傾向にあるモアブの町は、2週間のホテル滞在の中で倍以上の金額に驚く。それでも、セキュリティーが万全のため車中に積みっぱなしの車が多く、治安の良さを伺える。前日の大移動から始まったモアブ入りも、体が疲れた!何て理由を言って入られなく、慌ただしく就寝した。
オフィシャルサイトより抜粋
<ステージ1>
初日はポキューパインリムトレイル。前日受付が間に合わなかった為に、ゼッケンをピックアップする。当日エントリーまであるので、エントリーをすませてある分だけ早めのゼッケンナンバーだ。今回は12番。プリントこそ高級だが、紙ゼッケンには少しがっかりした。思い出深いゼッケンプレートコレクションが紙とは(苦笑)
さて、慌ただしくも準備を進める。朝が早い時間帯の為に、日中の気温差が激しいアメリカでは多少寒いウエアー類で準備をする。軽めのウォームアップに僕の開催に携わる、富士見DCやアド富士の様な緩い感じで招集が始まり、パレードでスタートした。先頭には警察の車。道を貸し切りで、信号で待機する車もクラクションと声援をおくるアメリカらしさをかもし出す。パレードが終わると一気に登りへと差し掛かる。市街地からビギナー入門トレイルのスリックロックへとアプローチが続き、キャンプする人々からも声援が聞こえる。まだまだ先が長い為に、集団ペースは上がらずに進みローテーションもさり気なく進んだ。するりと抜け出て数回先頭に出て様子を伺うがまだまだ先が長いのでペースは上がらない。次第にペースは鬼のようにあがり、集団は縦一列。位置取りを気にしながら、まだまだ続くヒルクライムに苦しめられた。集団も引きちぎられ、バラバラな位置で3人で進んだ。一人は身長190センチで27.5プラスのフルサスバイク、もう一人は10歳くらい上であろうライダーでクロスカントリー系ライダーでペースはそれぞれながらも付いたり、引き離したり、ローテしながら広大なスケールをチラ見しながら山頂まで進んだ。時折4輪バギーが来たり、マウンテンバイク積載のツアーバンが追い越して登って行ったり、スタッフがドローンを飛ばしていたりとしていた。
登りきるとフラットとなりフィードが現れる。ボトルに補充をスタッフがやってくれ、その間にジェル等を補給して最スタート。ポキューパインリムトレイルが始まった!10年前よりも機材は進化してるので、走る感じも全く違ってコースはハイスピードで進む。それでも、毎回思う事は崖っぷちギリギリを通過する時もあるので、攻め過ぎてしまう事だけは必然的に避ける(笑)ダウンヒルレースでも登場しそうなロックドロップオフ&極度のスイッチバックには唖然としてバイクから下りてしまったが、登りをぶっちぎったはずのライダーに追いつかれ、見事に巻き返されて過ぎ去ってゆく。後半になるに連れて身体の感覚も慣れてきて、ブレーキの握る手は離され、スピードは上がってゆく。バタバタと暴れるバイクとバランスを取りながら、ゴール。ひと呼吸したら、再びトレイルまでの出口まで走り第1ステージが終了。68人中28位だった。
<ステージ2>
続く次なるステージは、市街地から20分程車を走らせた場所からスタートした。広く続くファイヤーロードと呼ばれるジープロードをパレード走行から開始。トレイルヘッドからはスピードが上がり、縦一列で進む。レーンを外れると砂があって、パスする際にバランスを崩したり、砂にハンドルを取られ転倒するライダーをパス。砂が飛び散る感じはシクロクロスレースでもあるが、タイヤが太い分だけ飛び散る砂も多い。ハイスピードで展開されたペースが落ち着き始め、一緒に走るライダーと連なりながらパスする瞬間を狙う。ステージ1よりは、土の部分が多く小回りの連続は得意だから、タイムを稼ぎたい。岩のトレイルがコーナー連続したり、大きい岩の下を潜るようにすり抜けたり、壮大な景色も黄昏る余裕はないがなんとなく見える景色にモアブに来ている実感は感じた。
点線をなぞり、分岐は看板をたどる。現在順位は15位ほど。前日の体調よりもあきらかに走れていた。コースミスするライダーには違っているよ!と声をかけたりしているうちに変速トラブルに。激しい振動でバイクもフルサスでなければ耐え切れないほど暴れ、連日ネジの増し締めとチェーンを念入りにチェックしたのにもかかわらず・・・・。レースだからこそ訪れるトラブルも、なってしまっては仕方ない!数回ストップして、落ち着いて対処しながら原因を解明する。止まるたびに追いついてくるライダーは、Are you OK?の決まり文句。非常に嬉しい限りだ。25位から再スタートで少しづつ順位を戻していった。昨日のレースで接戦だったファットタイヤの巨人ライダーと平坦でスピードを上げながら進んだ。そろそろ終了か?メーターの刻む距離はまだ足りてない。ハンガーノック気味になり、ピットストップ。ドリンク補給とジェルをポケットに足し、再び走り出した。300mほど先に先ほどのライダーが見え、追いかけながら、そのままゴールをした。
<ステージ3>
ステージ2から市街地側に戻って反対側にある、マグ7トレイルが最終ステージ。スタートの並び順が早い者勝ちなので、一度車に戻ってくると更に後方へ。今回ワンデーエントリーのトリップパートナー3人は5列ほど前に並んでいた。すぐに3車線ほどのパレード走行になり、追い越し際に声をかける。リナは楽しむ気満々で別れを告げ、GRMメンバーのユウキを抜きながらも、イッセイには中々追いつかない(笑)それもそのはずでスケートで養った風の流れと遠征前のトレーニングでしてきた集団走行の感覚を既につかんでいるため、トップグループに形成。一度追いついたものの、再び先頭グループに入って行く姿には驚かされる。それどころか、2回めの登坂で先頭に立ちグループを引いてゆく。もはや親目線ではなく、コーチの立場として驚いた。その直後にペースは上がり、縦一列のヒルクライムで進んだ。そんな展開を見つつも、先頭グループから引き離されてまばらな第2グループでレースを進めてゆく。トレイルに入り、なんとなく見えていたライダーにも追いつき、広く広がるトレイルの先に先頭集団が見える。あれを捉えれば面白い展開がある!そう思いながら、必死に前を追う。草原から再び岩が広がるエリア。単独で前後つづらで見える限り誰も見えない。やっと見えた第1フィードだが、持っているドリンクも補給もまだあるのでそのまま通過。後ろからやってきたライダーにあっさりと抜かされ、ついて行こうにもついていけない。再びやってきた集団ヤングライダーの3人パックにも次元の違いいや、感覚の違いに叩きのめされて岩が嫌になるほど激しい振動が苦痛へと変化していた。もう終わりだろう。と思えたときに、急激な上り坂だったり、もうひと踏ん張り頑張ろうと思うとジェルがポケットに無い(泣)フィードでやっと受け取って、最後のひと踏ん張りは砂地獄。散々シクロクロスで走ったので、スイスイと進み巻き返しを図りながら、既に来た道を折り返すルートに入っている。ゴールまでのペース配分をしながら、一人づつライダーを交わし4人ほど抜いて17位でゴールした。
3日間に渡るステージレースも、日を追うごとに走れるようになり達成感も後になれば嬉しくもなりました。岩のハードロックに一日でも良い感じもあるけれど、モアブを堪能するならモアブロックのステージレースで楽しむのも格別さが増す気がします。
アメリカ遠征の前半戦が終了して後半戦へとつなげてゆきます。応援ありがとうございました。
TEAMSCOTT 松本駿